石垣新港地区に廃車の山 リサイクル法違反の疑い
2008/09/16
ニュース
福岡県の自動車引き取り業登録業者が借りた石垣市新港地区の土地に、自動車リサイクル法違反の状態で自動車が大量に野積みされている。県自動車リサイクル協同組合(金城永憲支部長)は8月10日に八重山福祉保健所に情報提供をしたが、「1カ月近くも状況が改善されない」として8日、同保健所に状況を放置していることについて質問状を提出した。
2005年施行の自動車リサイクル法で、各都道府県知事から引き取り業の許可を受けた業者は、使用済みの車を引き取ってから3日以内に自動車リサイクル促進センターに引き取り報告し、その後30日以内にフロン回収業者へ引き渡して報告を行うことが義務付けられている。車はフロンの適正処理を行った後、解体業者、破砕業者へ渡る。
同支部の指摘によると、新港地区に野積みされている車はフロン未回収のまま破砕されていたり、引き取ってから30日以上放置しており、適正な引き取り状態で保管されていない。また冷却液やバッテリー液が漏れて地面に染み込むなど環境汚染も心配される。
八重山福祉保健所は8月に同支部から情報を寄せられた後、新港地区を管理する石垣市港湾課に同場所の使用許可申請内容を照会。県へ引き取り業の登録をしている福岡の業者と判明し、電話で「保管の仕方に気を付けるように」と一度指導を行ったという。
だが1カ月近くたってさらに車が増えていたため、同支部は今月8日に再度保健所を訪れ、質問状を提出。「もうけばかりで石垣島の自然も考えていない業者をほっておくからこうなる。これでは厳しい規定を守っているまじめな業者がばかをみる」と憂慮する。
保健所は質問状に対しては文書で回答するといい、琉球新報社の取材に対し、「もともとつぶれた車を回収してきたのか、故意につぶしたのかもまだ分からない状況。調査を行っていきたい」と話している。
出典:琉球新報