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改正家電リサイクル法 不法投棄防止へ「基金」設立も

2008/10/03

ニュース

 環境省と経済産業省は、家電リサイクル法の見直しで来年4月から液晶テレビ、プラズマテレビ、衣類乾燥機の3品目を追加する。消費者はこれら3品目を買い替えるときに、リサイクル料金を従来から対象だったブラウン管テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、エアコン、洗濯機の4品目と同様にメーカーに支払うことになる。

 家電リサイクルの処理施設は全国に46カ所ある。家電メーカーからリサイクル処理を受託しているほか、家電メーカーが出資している施設もある。「処理プラントの設備投資は基本的には家電メーカーが負担する」(家電製品協会)ことになっている。

 新たに追加される3品目のうち衣類乾燥機は、既存の洗濯機などのプラントで処理することが可能という。液晶・プラズマテレビはブラウン管テレビとは別の処理設備が必要になる。

 パナソニックは、「具体的な投資金額などはまだ詰めていないが、ブラウン管テレビの処理ラインを効率化してスペースを集約し、液晶・プラズマテレビの処理ラインを新設するスペースは確保した」と話す。

 一方、三洋電機は、「液晶・プラズマテレビがリサイクルに回るのはまだ先になるとみている。当面は2011年のアナログ放送の中止で大量に廃棄が予想されるブラウン管テレビの処理を優先させる」考えだ。

 家電リサイクル法の見直しに関連して、家電メーカーの負担増は品目追加された液晶・プラズマテレビの処理プラントの増設費用に止まらない。

 自治体が実施する家電製品の不法投棄防止のための活動に補助金を支出する「基金」を家電メーカーが共同で09年度に設立する。当面は09年度から3年間にわたって、各年度2億円の合計6億円を家電業界が負担することになる。

 自治体から09年2月~10年1月までに実施する不法投棄予防事業を公募して、内容を審査して基金から補助金を支出する。取りまとめは家電製品協会が担当し、自治体の申請期限は今月27日だ。

 家電リサイクル法施行で、家電不法投棄は03年度をピークに減少に転じたが、一方で「谷底」への投棄など不法投棄が悪質化しているという。自治体がこうした不法投棄を防止することを業界をあげて支援する構えだ。

出展:フジサンケイ ビジネスアイ


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