店舗の生ごみをコンポストで堆肥化 ウジエスーパー
2008/09/01
ニュース
ウジエスーパー(宮城県登米市)が、資源循環型のコメ栽培プロジェクトに取り組んでいる。化学肥料の代わりに、店舗から回収した野菜くずなどの生ごみを堆肥(たいひ)化するコンポストで再利用し、契約農家がコメを育てる。収穫後はプライベートブランド「無限のぼり米」として売り出す。
ことしは登米市の生産者5人がササニシキとひとめぼれを計3.1ヘクタールに作付け。相澤製作所(多賀城市)が開発した装置で生ごみを高速発酵させた完熟の有機肥料「無限」で育てている。環境や健康に配慮し、農薬使用は除草剤の1回だけにとどめた。
栽培に取り組む同市迫町の農業佐々木清さん(54)は「土から生まれた野菜を肥料として土に返すのは自然な流れ。たくさんのウミネコが集まるほど栄養たっぷりの水田で、コメの食味も良くなるのではないか」と期待を込める。
今後は、県北地方を中心に展開する全30店舗の生ごみを堆肥化できるよう、改正食品リサイクル法に基づく再生利用事業計画の認定を目指す。1日平均2トンほどの生ごみが発生し、肥料は200キロできるという。
生ごみの回収などを、障害者雇用に配慮した特例子会社「ウジエクリーンサービス」が担当し、障害者の雇用促進にもつなげたい考え。
氏家良典社長は「地域との共生がテーマ。コメどころ登米耕土の特色を生かした安全で安心な食を提案していきたい」と話している。
出典:河北新報