佐世保にバイオマス発電所が完成
2012/05/10
環境省
東日本大震災で再生可能エネルギーが注目される中、廃棄物を燃料に利用するバイオマス発電所「豪力」が佐世保市宮津町に完成。7月の営業運転開始を目指し試運転を続けている。発電出力は2750キロワットで、約5千世帯分の年間消費電力の供給が可能という。
建設廃材などの産業廃棄物を環境に負荷をかけず地域内で処理する狙い。同市の廃棄物処理会社「縣北衛生社」(外間広志社長)など11社が出資して2007年に設立した運営会社「環境リサイクルエネルギー(ERE)」(同)が10年に着工していた。
約9万平方メートルの敷地に、発電所のほか廃棄物の選別・破砕施設、下水汚泥などの乾燥処理施設を整備。建設廃材や汚泥などを処理、焼却し発電する。総事業費は約50億円で環境省が約3億7500万円を補助している。
3月から試運転しており6月中旬に完工式を開く。営業運転後は、県内の建設会社や廃棄物収集・処理会社など約60社が廃棄物を搬入。廃棄物処理料と余剰電力の売却で年間13億円程度の収入を見込んでいる。
バイオマス発電は、昨年成立した再生エネルギー特別措置法に基づき普及が図られている。EREは「震災を機に周囲の注目や期待が高まった。環境に優しい社会づくりに役立てたい」としている。
出典:長崎新聞