日本最大級の産業廃棄物処理業者・リサイクル業者検索サイトです。

0120-33-8508

受付時間:10:00~18:00 (土日祝日除く)

エコノハサーチ

スマホ版メニュー

紙おむつ:全国初、家庭からリサイクル回収 福岡・大木町

2011/10/03

環境省

 福岡県大木町は1日から、家庭内で出る紙おむつのリサイクル回収を始めた。病院や介護施設など事業所での例はあるが、自治体が紙おむつの分別回収に取り組むのは全国初。紙おむつの排出量は、高齢化社会の進展に伴い増える見込みで、県リサイクル総合研究センター(北九州市)は同町の取り組みを基に、他自治体などでの分別回収に生かしたい意向だ。

 08年度から、同センターや、紙オムツの再資源化に取り組むトータルケア・システム(福岡市)などと共同研究を重ねてきた。

 大木町は08年に循環型社会を目指す「もったいない宣言(ゼロウエスト宣言)」を採択。06年度から生ゴミの分別収集を始め、焼却ゴミを約4割削減した。残る焼却ゴミの組成調査をしたところ、紙・布類4割▽プラスチック類2割▽紙おむつ1割--などだった。プラスチック類については10年度から再資源化しており、次の課題として、紙おむつに目をつけた。

 紙おむつメーカー5社の協力を得て町が町内51カ所に回収ボックスを設置。各家庭はできるだけ便を取り除いたうえで指定袋(15リットル用10枚150円)に入れて出す。紙おむつ、パット、お尻ふき(ウエットティッシュ)以外のビニール袋やペット用おむつ、ゴム手袋などは回収できない。

 紙おむつは良質なパルプが使われており、週1、2回の回収後、トータルケア・システムの大牟田工場で建築資材となる再生パルプにリサイクルする。

 同町で家庭から出される紙おむつは年間約117トンで、当面は42%の回収を見込み、最終的には90%程度を目指す。リサイクルでは焼却に比べ、二酸化炭素の排出量を約4割削減できるという。

 センターの試算では、紙おむつの排出量は、病院や介護施設などからが約3・5割で、残りは家庭から出ていることから、今後、自治体での分別回収が課題になると分析している。

 同町環境課は「資源循環の町づくりを目指しており、これもその一環。多くの町民に参加してもらい、次の世代のためにも資源の有効活用を呼びかけていきたい」。同センターは「高齢化社会を見据え、新たなリサイクルのシステムを作りたい。これはその第一歩。今後は、事業者に分別回収を広げ、将来的には他自治体にも波及させていきたい」と話している。

出典:毎日新聞

産業廃棄物処理・リサイクル処理業者検索サイト【エコノハ】

一覧へ戻る