段ボールコンポストセット 生ごみ減量目指し販売
2011/09/16
環境省
議会で市側答弁 28日からNPOなど
金沢市が実施する協働のまちづくりチャレンジ事業の一環として、NPO法人や大学、企業などが連携して、今月下旬から生ごみを減量、堆肥化する段ボールコンポストのセット販売を始める。竹林の荒廃を防ぎ、生ごみの資源化を図る。
十五日開かれた市議会九月定例会の一般質問で、山野之義市長が久保洋子氏(自民)の質問に答えた。(田嶋豊、押川恵理子)
市北部にある東原地区の活性化に取り組むNPO法人くくのちと、段ボールコンポストの普及を図る「金沢エコライフくらぶ」が連携し、五月に市が募集した事業提案で計画を発表。市の採択後、石川県立大、企業の支援を受け、コンポストに入れる土壌改良材「金沢産ダンボールの素」を開発した。
開発した改良剤には地元産の竹チップ炭などを活用。家庭ごみの減量化や循環型社会の構築につながる上、「中山間地活性の起爆剤になれば」(リサイクル推進課)と期待する。
二十八日からJA金沢市の農産物直売所三店(松寺町、小立野三、野田町)で扱い、容器となる段ボールとセットで一式九百八十円で販売。販売先を徐々に増やしていく。
市の二〇一〇年度のごみ量は十六万トンで、処理経費は十八億六千万円。うち燃えるごみは十三万一千トンで、一人当たりに換算すると、年間二百八十三キロが排出され、処理経費は二千六百円になる。
自宅でコンポスト処理に取り組む山野市長は「手間はかかるが、生ごみがまったくでないというのが一つの象徴」と強調。二酸化炭素排出抑制に向け「大きな目標を持ちながら、身近なところから取り組むことが大切」との考えを示した。
質問には久保氏のほか高芳晴(みらい)、松村理治(金沢保守)、秋島太(公明)、中西美代(共産)、玉野道(清風金沢)の五氏が立った。
出典:中日新聞