ラッピングごみ収集車でBDFをPR 新温泉町
2010/07/09
環境省
環境に優しいとされるバイオディーゼル燃料(BDF)をPRするラッピングを施したごみ収集車が、兵庫県新温泉町内にお目見えした。BDFの原料となる廃食用油の回収に取り組む民間団体の関係者が、住民に理解を深めてもらおうと企画。
関係者たちは「一般家庭からの回収量を増やし、BDF供給の安定化につながれば」と期待を寄せている。
ラッピングをしているのは廃棄物回収を手掛ける清美社(新温泉町湯、西村一彦社長)が所有する2台のごみ収集車。いずれも4トン車でBDFで走行している。
搭載している荷箱に「天ぷら油生まれのバイオディーゼルで走っています」と表示しているほか、廃食用油の回収に取り組む民間団体「みかたECO協議会」(吉田仁司会長)のロゴマークなどを描いている。
同協議会は2008年11月、町内の旅館や食品加工会社などが設立。協力を呼び掛けている美方郡内や豊岡市の宿泊施設、飲食店などから廃食用油を回収し、精製プラントを所有する協力企業に持ち込んでBDFを供給している。
同協議会によると、09年度の回収量約28トンのうち9割近くが事業所から出たもの。このため一般家庭から出る廃食用油の回収量を増やすことが、今後の課題となっている。
吉田会長(62)は「PRすることでBDFについての認知度を高め、各学校が取り組む資源回収に廃食用油を出してもらうなど、一般家庭にも協力を呼び掛けていきたい」と話している。
精製されたBDFは現在、新温泉町の公用車2台、町のごみ収集などを請け負う事業所が所有する車両6台の計8台で使用されている。
出典:日本海新聞