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ごみ分別、再生利用進む/宮崎県小林市

2010/01/07

ニュース

 小林市が2007年度に作った、まちづくりの指針・市の総合計画。この中で、市は05年度に36・2%(重量ベース)だった「リサイクル率」を16年度までに55・6%まで引き上げる目標を掲げた。

 早くもクリアし、08年度には66・8%を達成している。水洗いした菓子袋などを乾燥させてリサイクルに出したり、市がごみの分別を細かに記した冊子を配布したりする取り組みが、奏功している。

 市によると、リサイクル率は、排出したごみのうち、焼却や埋め立てなどを行わずに再利用した比率。空き缶や空き瓶、古紙でリサイクルを始めた1992年度は0・5%に過ぎなかった。01年度にペットボトルや白色トレイなどを対象に加えたものの、思うように伸びなかった。

 そこで注目したのが、「燃やさないごみ」の約9割を占めていたレジ袋や弁当トレイといったプラスチック製容器包装と、「燃やすごみ」で約4割に上っていた生ごみ。この二つの分別を05年度から始めた。同包装はリサイクル、生ごみは堆肥(たいひ)化を進め、08年度からは紙製容器包装の分別もスタートした。

 市が発行する「ごみ分別虎の巻」も効果的だ。家庭ごみ約600点を「エビの甲羅(生ごみ)」「輪ゴム(燃やさないごみ)」など五十音順に並べ、計7種22品目にわたる分別方法と一緒に記載。特にリサイクル品は、「古紙類」「ガラス類」「蛍光灯・電球類」など10品目に分類している。

 市民196人を「リサイクル品分別指導員」に委嘱し、約200か所で持ち込み状況を確認し、誤りがあれば、適切な処理を指導してもらっている。

 08年度の「燃やす」「燃やさない」ごみの排出量は、最も多かった00年度の計約9700トンと比較すると、5分の1以下の1753トンに改善。リサイクル量は1596トンから3558トンへ倍増する効果が出た。

 ごみ処理にかかる経費もピーク時の04年度から、約1億円節約。20年度に満杯になると想定された一般廃棄物最終処分場は、少なくとも50年度まで延命する見込みだ。

 市は新たに「5R」を提唱している。Reduce(削減)やReuse(再利用)、Recycle(再生利用)で資源を有効活用する「3R」に、Refuse(不要な物を購入しない)、Repair(修繕)を加えた。

 堀泰一郎市長は「分別や洗浄など多くの手間がかかるが、市民の協力で成果は上がっている。

 持続可能な循環型社会を目指すため、今後もリサイクル率上昇とごみ減量に努めたい」と話し、最終的に「ごみゼロ」に近づけようと意気込んでいる。

出典:読売新聞

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