シャープ、廃棄ガラスをリサイクルした高機能性塗料を開発
2009/12/08
ニュース
シャープは、液晶パネルの生産工程で排出される廃棄ガラスを利用し、液晶パネル用ガラスの特性を活かした、高機能性塗料を開発しました。当社から既に発売されているＬＥＤ防犯灯のアルミニウム部品に採用する予定で、資源の有効活用に貢献してまいります。
液晶パネルの生産工程では、マザーガラスを画面サイズに切り出す際、ガラス端材が発生し、廃棄ガラスとなります。液晶パネル用ガラスには、高強度や低膨張性、耐熱性などの優れた特性がありますが、軟化温度が高いため、既存の設備では、再びガラス原料として再生することが困難でした。
そこで当社は、高温溶融を必要としないガラスの再生利用に着目し、ガラスを細かく破砕した粉末を、顔料と調合させることで新たに高機能性塗料を開発しました。
この塗料には、液晶パネル用ガラスの特性である、高強度、耐摩耗性、耐熱性などが活かされており、街路灯など、日光や雨風に直接さらされる製品の耐久性を高めることができます。
このため、ＬＥＤ防犯灯の塗装工程に使用した場合、塗膜の厚みを約40％削減することが可能となり、塗装時間も3分の2に短縮され、資源やエネルギーの節約と生産の効率化が図れます。
今後もＬＥＤ防犯灯のみならず、白物家電などの家電製品への採用や、新たな市場への展開も含めて用途の拡大を図り、資源循環型社会の構築に貢献してまいります。
出典：ecool
