アジアへの自転車輸出急増
2008/10/14
ニュース
二〇〇七年の日本からの自転車輸出台数は二百九万六千台で、〇四年に比べ二倍以上になった。ベトナム、中国といったアジアへの輸出が増加。自治体が回収した放置自転車の引き取り手が見つからず、中古自転車を扱う業者が入札して新興国向けに販売する例が多いという。
輸出先上位のうち、もっとも伸び率が高かったのはベトナムで、〇四年と比べ八百倍強の四十三万七千台となった。中国も約百倍の三十八万五千台。背景には新興国での購買力の高まりがある。輸出した先では自転車として利用するだけではなく、鉄スクラップなど資源としてリサイクルすることも多い。
アジア以外ではガーナへの輸出が多く、〇四年比一・六倍の二十一万九千台になった。アフリカ向けでは、自治体が回収した自転車を特定非営利活動法人(NPO法人)が修理して寄付する例も多いという。
アジアとアフリカを合わせた台数は、輸出全体の九割を大きく上回る。〇七年に輸出した自転車の平均単価は千四百四十五円で、前年比三二%上昇。鉄スクラップの価格が上昇しており、リサイクル資源として価値が見直されている。
出典:日本経済新聞