農水省、事故米の焼却開始 最終的に240トンを処分へ
2008/10/06
ニュース
農薬などに汚染された事故米の不正転売事件に関連して農林水産省は3日、国が保有する事故米の焼却処分を開始した。この日は山口県下関市の廃棄物処理場など全国5カ所でカビが生えるなどした事故米計約4.9トンを処分。最終的には総計約240トンを焼却する方針。
焼却処分は不正転売事件を受けた再発防止策の一環。農水省はコメ関連商品について原料米の原産国表示の義務化や、食糧法改正によるコメ取扱業者への規制強化なども検討しており、11月中に骨格をまとめる方針。
この日、下関市の廃棄物処理場には、市内の港に保管されていた事故米約3.6トン(約120袋)がトラックで搬入され、処理場の作業員らが中身が燃えやすいように袋をカッターで切り開いた上で、焼却前の一般ごみが入っている集積場に次々と投入していった。
立ち会った農水省食糧貿易課の渡辺宏樹貿易業務管理官は「各自治体と協力し(国民のコメに対する)信頼回復に努めたい」と話していた。
この日は北海道の小樽、釧路、函館の各市や茨城県の水戸市でも同様に焼却処分が行われた。〔共同〕
出展:日経速報ニュース