ジャパンエナジー、廃プラ油の再生を実用化
2008/07/03
ニュース
ジャパンエナジーは2日、廃プラスチックを処理した廃プラ油をナフサなどの製品に再生する技術を実用化したと発表した。水島製油所(岡山県倉敷市)で、年間1000キロリットル程度の廃プラ油を処理する。廃プラスチックを元の石油製品にまで戻す「完全リサイクル」で、環境保全に役立てる。
今月から実用化段階に移行した。実用化は国内石油会社で初という。これまで4年間、実証試験を実施。札幌プラスチックリサイクル(札幌市)のプラントで作られる廃プラ油を受け入れ、既存の精製設備を使って不純物を取り除き、ナフサを中心とする石油製品に再生。採算や設備への影響を確認してきた。
実証試験段階で再生した石油製品は出荷品に入り、処理量もすでに実用化段階と同量の年間1000キロリットルに達していたが、実用化に伴い廃プラ油の買い取り価格がこれまでの割安価格から高くなる。
国内で排出される容器や包装などの廃プラスチックは年間約1000万トン。廃プラ油や石油製品にまで再生される量はごく一部にとどまるが、この手法だと使い道が広がる利点がある
出典:日経速報ニュース