リコー、CO2削減計画、調達先に求める、複写機・プリンター部品200社対象
2008/07/03
ニュース
リコーは複写機・プリンター部品の国内の主要調達先約二百社に、部品生産に伴い発生する二酸化炭素(CO2)排出量の削減計画策定を求める。取引先に排出実績の報告を求める企業はあるが、削減目標を立てさせ、計画達成に向けて管理までするのは極めて異例。部品製造段階の排出量を現在より一割程度減らせる効果を見込んでいる。
リコー本体が直接手掛ける組み立て工程での排出削減だけでなく、原材料調達から廃棄・リサイクルまで製品の「一生」を通じた環境負荷を低減することでブランドイメージの向上を狙う。
売上高あたりの排出量(原単位)ベースの削減ではなく、排出量そのものの削減量を明記する。二〇〇九年度から実施。目標達成に向け具体策作りも求め、リコーが進み具合を半年ごとにチェックする。遅れていれば技術者を派遣し、工程見直しなど改善策を指導する。
複写機のCO2排出など環境負荷のうち、リコーの工場が与える負荷は全体の一割弱にとどまり、約四割を原材料や部品の製造が占める。調達先には中小企業も多く、CO2排出抑制の自主的な取り組みが遅れていると判断した。二百社の中からモデル企業も選定する方針だ。
出典:日本経済新聞 朝刊 9ページ