「分別が面倒だった」との供述も 家庭ごみ不法投棄の検挙増える
2008/05/12
ニュース
一般家庭ごみを不法投棄し、検挙される事案が福知山署管内で相次ぎ、昨年の検挙件数・人員は府内の各警察署の中で上位だった。不法投棄に関する通報は多数寄せられていて、同署は警戒を強めている。
府警が昨年中に一般家庭ごみを捨てた廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)違反で検挙したのは、121件・121人。このうち福知山署管内では10件で13人が検挙され、府内27署のうち件数は3番目、人員としては2番目に多かった。
投棄場所は農道、一般道路、農地、店舗ガレージ、河川敷などで、内容物は汚物、残飯、弁当がらなどさまざま。福知山市の指定ごみ袋にごみを分別せずに入れて捨てたケースもあり、「分別が面倒だった」と供述している。
今年は4月末までに3件で3人を検挙。同署生活安全課の森治課長は「ごみの投棄で住民から苦情などが多い場所に警察官が張り込み、投棄の現場を確認して検挙したこともある」と話す。
廃棄物処理法に違反すると、5年以下の懲役か1000万円以下の罰金を科せられる。ごみ袋一つを捨てたことで多額の罰金を支払った例があった。食べた後の弁当など軽微なものでも軽犯罪法での検挙となる。
駐車場内にごみが捨てられる事案が後を絶たずに困っているという大型駐車場を保有する市内の遊戯施設では、「防犯カメラを見ると、ごみを捨てるためだけに施設に立ち寄だった映像もありました。弁当やファストフードを食べたあとのごみも目立ち、販売店にはレジで『ありがとうございます』のあとに分別の意識を促す言葉を言ってもらえたらたいへんありがたい」と話す。
福知山市は3月17日からごみの分別を厳格化した。森治課長は「今春以降、相談件数が増加している」といい、同署には数日に一度は不法投棄に関する通報があるため、今後も目を光らせる。