【西松建設】メタン発酵バイオガス発電事業に参入|アーキアエナジーに出資
2022/09/06
ニュース
令和4年8月31日、西松建設株式会社は、メタン発酵バイオガス発電事業の企画・開発・運営を手掛けるアーキアエナジー株式会社に出資したと発表。
メタン発酵バイオガス発電事業とは、バイオガスエネルギーを発電・飼料・液肥などに利用する事業だ。
食品廃棄物や産業廃棄物を収集し、微生物の力を使ってメタン発酵させ、バイオガスエネルギーを生産して有効活用する事業を展開している。
西松建設は、この出資でメタン発酵バイオガス発電事業への参入が決まった。そして、発電に伴って発生する残渣を活用する研究を推し進めるという。
「令和2年度食品廃棄物等の年間発生量及び食品循環資源の再生利用等実施率」によると、令和2年度の食品廃棄物などは前年から7.5%減り、1,600万tほどの発生となった。
食品廃棄物は、主に食品製造業、外食産業、食品小売業、食品卸売業といった産業だ。
なかでも最も食品廃棄物等が多いのは食品製造業で、約1,300万tが発生しており、96%が再生利用されているという。
しかし、他の産業は外食産業で31%、食品小売業では56%、食品卸売業で68%の再生利用率となっており、食品製造業ほどは高くない。
そのため、食品廃棄物等の排出抑制には、外食産業、食品小売業、食品卸売業の再生利用率を上昇させることが必須となる。
食品廃棄物等は、油脂・油脂製品、メタン、キノコ類・肥料・飼料の栽培に使われる培地、エタノール、燃料・還元剤などが主な再生利用先である。
再生利用先の割合は、飼料が76%、肥料が15%、メタンが4%となっている。
食品廃棄物等は、発酵処理をすれば発電に使えるバイオガスの生産が可能だ。
食品廃棄物等の再利用のひとつとして有効だと考えられているが、食品廃棄物当の収集や運搬に費用がかかったり、種類が一定しない食品廃棄物等の発酵処理には職人芸のような調整が必要だったり、プラントの規模が大きかたりするため、国内ではあまり浸透していない。