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伊藤忠&米テラサイクル 海洋プラごみ再利用へ

2020/03/07

ニュース

伊藤忠商事は今春、ごみ削減の先進的な取り組みを進めるスタートアップ、米テラサイクルと組み、海洋プラスチックごみの再利用に取り組むと発表。
中韓などから年約200トンが漂着する長崎県の対馬で回収したごみを分別、破砕した上で通常の樹脂に5%以上混ぜた容器を製造する。海洋プラごみを再利用したことを明記した上で、コストが上昇した分を価格へ上乗せする。大手日用品メーカーが容器として採用する見込みで、軌道に乗れば地域を広げていくとしている。

伊藤忠商事は、TerraCycle(R)(米国ニュージャージー州/テラサイクル)と資本・業務提携を締結し、リサイクルビジネスに本格参入する。

テラサイクルは「捨てるという概念を捨てよう」というミッションのもと、大手消費財メーカー、小売業者、都市、施設と協働し、使用済みのおむつからたばこの吸い殻、製品の空き容器やパッケージまで、従来廃棄され埋め立て・焼却されてきたものを回収し、リサイクルする事業を21カ国で展開する企業。2020年8月には東京都のワンウェイプラ削減モデル事業に、同社の日本法人が参画するプラットフォームが選定されている。

伊藤忠商事は、ESGを事業推進の重要課題と位置づけている。2月には気候変動への取り組みとして、石炭火力発電事業の新規開発と、燃料用石炭(一般炭)の炭鉱事業の獲得を行わない方針を発表。5月にはTCFDに賛同するとともに、これに賛同する企業や金融機関等の間で議論する場として経済産業省・環境省・金融庁が設立した「TCFDコンソーシアム」に参画。

今回の提携を通じて、伊藤忠商事はテラサイクルとグローバルに協業し、日本とアジアを中心にリサイクル事業を展開して行く方針。また、テラサイクルが持つブランドオーナーとのネットワーク・リサイクル技術・リサイクルプログラムの運営ノウハウと、国内外における伊藤忠グループのネットワークを掛け合わせることで、リサイクル領域での新たなビジネスモデルを構築し、世界の持続可能な発展に向けた循環型社会の実現を推進したいとしている。

昨今、国内外で使い捨てプラスチック問題に関する対策が急務とされていた。
日本でも、廃棄物として排出されているプラスチックごみの約14%が単純焼却や埋め立てなどで未利用のまま処理されており、約63%を「サーマルリサイクル」や「熱回収」の名で呼ばれる焼却型の対策を主としている。それ故、使用済み製品を資源として回収し、新たな素材に再生利用する「マテリアルリサイクル」によるプラスチック資源の循環を推進することが重要とされている。
同社は、このような社会課題を背景として、先だって、リサイクル事業への参入を表明したとしている。

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