茨城県検討委 産廃最終処分場に候補地3カ所選定
2020/03/06
ニュース
茨城県は、新しい公共の産業廃棄物最終処分場の整備に向け、有識者らと検討委員会の候補地絞り込み、最終的に3カ所を選定したと発表。3カ所のうち2カ所は山地で、1カ所は丘陵地に囲まれた地域ということだけで、市町村名は未公開。県は検討委の結果を踏まえ、2020年度中に最終候補地1カ所を決定する。
検討委は昨年12月までに候補地を13カ所まで絞り、1月以降に現地調査を実施。このうち4カ所は採石場などとして土地利用されていたため候補除外になった。残る9カ所に関し、住居や下水道整備区域までの距離、地盤の状況、工事単価、地域別の廃棄物排出量を基にした「排出重心」からの距離など13項目を相対評価をした上で決定。
【3カ所の選定理由】
●候補地(1)、
河川上流部の丘陵地に囲まれた耕作放棄地や山林。沢の地形を活用して比較的低いコストで建設できる。住居から離れており、排出重心からも比較的近い。
●候補地(2)
河川中流部の東側にある山地。複数の沢の地形を活用して建設でき、低い工事費で済む。周辺に民家が比較的少なく、下水道区域まで近い利点がある。
●候補地(3)
山地。谷の地形を生かして低い工事費で建設できる。生物多様性に乏しく、近隣に事業所がわずかにあるが、住居はなく下水道区域までの距離も近い。
県廃棄物対策課は「3カ所を順位付けしているわけではない。検討委の結果を踏まえ、用地取得に関わる地権者の問題なども含めて庁内組織を立ち上げて今後検討していく」としている。